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カウンセリングノート No.2 裏切り

カウンセリング
2014/07/05 21::06

裏切られるって?

ある日、若い女性がとても憔悴した面持ちでセッションにいらっしゃいました

親友に裏切られました
もう、何をする気にもなれません

この先人を信じることはできないと思います
どうすればいいでしょう
もう生きていくのもつらいです

とおっしゃいました。

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一体何があったのですか?と聞くと、彼女はポツポツと話はじめました

問題の彼女とは幼馴染で、高校生までずっと一緒に過ごしてきました。どんな時も一緒で、お互いに考えていることは何でもわかりました。その後、大学は別だったのですが、本当に偶然なのですが、同じ会社に入り、同期として同じ部署に配属になりました。

それからは昔のように、いつも一緒につるんでいました。

先日、社内である大きな企画のコンペがあり、若手としては異例の抜擢で私も参加することになったのです。もちろん彼女も喜んで全面的に応援してくれていました。と、思っていたのですが......

で、蓋を開けてみると、本当に良いところまで行けたのです、でもわずか1票差で負けちゃって
皆、予想外の善戦をしたと言ってくれたし、がっかりしたけど、まあ納得していたんです。

ところが、その後、彼女が私にこっそり申し訳なさそうにこう言ってきたんです。「本当にごめん、実はわたし、あなたに入れなかったんだ」と

「え~lt??」と正直私は彼女が何を言っているのかよくわからなかったのですが、反射的に「いいよ、いいよ、気にしてないから」とだけ答えていました。

でも、それ以来、もう駄目なんです。何も信じられないんです。

そこで、彼女にこう話してみました。
それは大変でしたね、辛いですよね。
ところで、あなたは彼女はどんなことがあっても、例えばそれが、彼女の両親を裏切ることになってもあなたについて来てくれると思ってますか?

「えーっ?それはちょっと」

と言うので

それではどこまでなら?

うーん?

そこが問題で、この限界は本人つまり彼女の友人自身にしかわからないところなんです。

そこのところを、わかっているつもりでも実は誤解していることがよくあります 価値観は一人ひとり違いますから また、しばらく離れているとその価値観が変わることもあります

最初は一方的に被害者だった彼女も、そっか、無理してたのかなぁ、そんなにおしつけたつもりなんかないのに、と少し冷静になって落ち着いてきたきた様子でした。

裏切りは見積もりミス

人は他人に何かを期待するとき「これだったらやってくれるよね」というレベルを、意識する、しないにかかわらず設定します。そして、その期待に応えてもらえなかった時に、「裏切られた」と感じます

こう考えると、相手が裏切ったのではなくて、自分の見積もりが甘かったとも考えられます。

実際のところ、もし「絶対に裏切らない」関係があるとすれば、それは理想的な親子だけではないかと思います。

だから、「裏切られたくない」と思う人に対しては、自分の見積もりをうんと下げておく必要があるのです。

そうすればめったなことでは裏切られません。

こうすると、相手に妙なプレッシャーをかける事がなくなり、さらに、期待していない事を実現してくれると、すごくうれしく幸せな気持ちにもなれます

これは、良好な人間関係を作るための、一つの有効な方法だと思います

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