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北京五輪・高梨選手失格問題について

つぶやき

北京・冬季オリンピックも佳境に入ってきている。その中で、7日に行われたスキージャンプ混合団体で、日本の高梨沙羅(クラレ)選手を含む各国5人の女子選手がスーツの規定違反で失格するという事件が起こった。

本来こういったチェックは、「意識してずるい事をしようとした」選手をみつけ、競技を公平にするために行うものなのではないかと思う。ところが今回、報道をみる限りでは、何か意図的に操作されているように思えてならない。

同じスーツを着ているのに、あるときだけ失格にされたのでは選手はたまったものではない。何年もかけて頑張ってきた努力が、よくわからない理由で一瞬にして奪われてしまった高梨選手らの心を思うと、本当に可哀そうでたまらない。

それが団体競技であれば、責任感の強い人であるほど心のダメージは計り知れないと思う。

ただ、ルールはルールである。それが正しく運用されていれば。

体調により、わずかに痩せてしまったために規定値を外れてしまったというのであれば、失格はしょうがないともいえる。もちろん、そんなルール自体に問題があるので、選手のために良い方向へ改善してほしいことは言うまでもない。

頑張っている選手が意図せずに悲しい思いをさせられることなど絶対にあってほしくはない。

そうはいっても、競技が商業ベースに乗ってしまえば、それを仕切る人たちが、自分たちに都合の良いルールを作っていこうとするのは、もう止められないだろうし、実際そういった例はいくらでもある。

だから、今のメディアの論調のように、その点をいくら取り上げても何の解決にもならないと思う。

もう一度言うが、重要なのは運用が公平に行われていたかという問題だ。

報道によると、ある選手は、「いつもと違った方法で測定された」とか「問題が見つかるまでずっとチェックされた」などと言っているという。この発言は無視することは出来ないと思う。もちろん、被害を受けた選手が自分の正当性を主張するために話を作る、あるいはそう思い込むこともあるので、それを全部信じる事は出来ない。

とはいえ、何人かが抜きうちでチェックされたという話もある。そもそも、抜きうちのチェックは、薬物などのように、いつ、どのタイミングでチェックしても、必ず白黒がつくものについては正当性があると思うが、選手の体調やコンディションによってリアルタイムに変化するものに使っても良いのだろうか?それでは対象となった選手が圧倒的に不利になるように思うのだが。

いずれにせよ、メディアがちょっと本気で取材をすれば、真実は簡単にわかるはずだ。

「かわいそうだ」「ひどい」「おかしい」といった感情論をいくら流しても、本質がうやむやになっていくだけのような気がする。

それよりも、参加した選手に取材をして、すべての参加選手が同じ方法で同じように検査されたかどうかという真実をきちんと多くの人が知る事が出来れば、あとはおのずと、問題点があればあぶりだされ、良い方向へ動くのではないかと思う。

もちろん、メディアにも都合がありそうなので、きちんと報道してくれるかどうかは ?? だけれども。

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